もし、自分ががんと診断されたら?

人生において、突然がんを患うことがあるかもしれません。

もし自分ががんになったら、自分を取り巻く環境がどのように変化し、どのような負担が生じるのでしょうか。

また、そんな中でも自分らしく暮らしていくにはどうしたらいいでしょうか。

今回は、自分ががんになったら環境がどう変化するのか、また、自分らしくいるためにはどうしたらいいか考えていきましょう。

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自分に起こる変化と負担とは

がんと診断されて治療を行う際に、実際にどのような変化が起こり、負担と感じることが出てくるのかを、まずは知っておくことが大切です。

薬物療法を行うと身体に痛みや怠さを感じる場合があり、がんの治療を始める前と同じように生活することが難しくなることもあるでしょう。

以前であれば自分でできたことが行えず、家族に手伝ってもらわねばならない状況も出てきます。

そのため、家族に負担をかけることを申し訳なく思い、気持ちが重くなる方も少なくありません。

また、仕事を休職したり、家事ができなかったりするなど、周りに迷惑をかけてしまうことを気に病んでしまうこともあるでしょう。

健康な時とは心身ともに状態が変わるため、感情のコントロールが難しくなり、家族と今まで通りに関わることが難しいと感じてしまう方も少なくありません。

がんという病気の診断を受け、治療を行う場合には、さまざまな心身の変化、負担となる部分が出てきますが、どのように対応したら良いのでしょうか。

次の項目で、がんと診断された本人の考え方や対応の方法について見ていきましょう。

自分で心がけるべき考え方と姿勢とは

がんと診断されたら、突然のことに頭が真っ白になり、ひと段落ついたタイミングで怒りや悲しみの感情が湧き上がってくることがあります。

しかし、それらの感情は、これまで経験したことのない状況に面した際に、私たちが心身を守るために発生する自然な反応です。

過剰に心配せずに自分の気持ちを受け止めることから始めると良いでしょう。

また、今後の治療内容やかかる費用、生活費についてなど、気になることがあるときに、気軽に相談できる先を見つけておくことも、安定した心もちで治療を受けることにつながります。

各自治体ごとに、がん相談支援センターが設置されているので、主治医に尋ねづらいことや家族に相談しづらいことがあれば、一度、相談してみるのも良いでしょう。

また、がんの治療を受けると聞くと、家族は一時も目を離さないようにと、過剰に気を遣って対応しようとする場合もあるかもしれません。

しかし実際には、がんの治療期間や部位などにもよりますが、そこまで家族のつきっきりの看病を必要とすることなく、治療を受けることができるケースもあります。

家族は、患者さんのがんの状況を正確に把握し、どのように対応すれば良いか分からない場合は、主治医やがん相談支援センターなどに話を聞いてみることをおすすめします。

治療を受ける患者さん本人も、時には一人の時間を過ごすことも大切です。

がんと診断される前は、一人で趣味を楽しみつつ、出かけていた人も多いはずです。

これまで通りに好きなことをできるという経験は、がん治療を前向きな気持ちで受けるための手助けとなるでしょう。

がんの診断後も、可能な範囲で今までの趣味や一人時間も大切にしましょう。気分転換や気持ちの整理がしやすくなります。

がんと診断されても自分らしくいるために

がんと診断されると、どう対応したら良いのか、不安や怒りで、冷静な対応が難しくなる場合もあります。

そのような状況でも自分らしくい続けるためにはどうしたら良いのでしょうか。

一番に気を付けたいことは、インターネット上の情報に惑わされないことです。

現在では手元にスマホを持っている状況が当たり前となり、一瞬で求めている情報を手にすることができます。

便利な反面、冷静さを欠いた状況で使用すると、正しい情報の取捨選択が難しいという面も出てくるでしょう。

主治医の先生から聞いた話だけでは自分の疑問が解決しきれないと感じた場合には、専門相談員がいる「がん相談支援センター」に連絡してみることをおすすめします。

また、自分のペースで情報を調べたいという場合であれば「がん情報サービス」など、専門家が監修している正確な情報が掲載されているホームページを利用すると良いでしょう。

治療方法は、仕事を続けたい、または趣味を続けたいなど、あなたが考える生活スタイルに合わせて決めていくことになるでしょう。

そのため、正確な情報を把握した上で、自分はどのような過ごし方を大切にしたいのか、治療方針を考える上で、優先したいことをはっきりと決めておきましょう。

いざ治療が始まってからは、心身ともに変化する部分が多く、気持ちに余裕がなくなる場面も出てくるかもしれません。

そのような状況でも支えてくれる家族への感謝の気持ちは忘れずに、言葉にして伝えることができると、より家族と円滑な関係を築けるでしょう。

がんと診断されても自分らしく過ごすことはできる

がんと診断された直後は、頭が真っ白になり、怒りや悲しみで冷静に対応できない人も多いかもしれません。

自分が気軽に相談できる相手を見つけ、仕事や趣味、家族など、どのような部分を大切にしたいのか考えておきましょう。

どの部分を大切にしながら治療を受けるか決めておくと、落ち着いた心もちで治療を受けられるようになるでしょう。

がんの部位、治療期間にもよりますが、本人が自分で動ける状態であれば、家族も過度の心配をせずに、時には一人で過ごす時間を作ってあげることも大切です。

お互いに自分の思うままに動ける時間を作ることは、がん治療を受ける側、支える側ともに、心身をリフレッシュさせ、心に余裕を持つことができるでしょう。

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