脱毛症は男女ともに起こりうる病気で、なかでも女性に起こる特有の症状があります。
今回は女性に起こる脱毛症の種類や効果的な治療方法について解説します。
女性に起こる脱毛症の種類と原因は?
女性の脱毛症の症状には、さまざまな種類があるため、自身の症状と照らし合わせてみましょう。
ここでは、女性の脱毛症について種類と原因に分けて解説していきます。
脱毛症の種類
今回は、女性の脱毛症の中でも悩んでいる方が多い5つの脱毛症を解説します。
ご自身の症状と合わせてチェックしてみましょう。
びまん性脱毛症
びまん性脱毛症とは、頭髪全体がゆっくりと進行しながら薄くなっていく症状をいいます。
女性型脱毛症のほとんどは、このびまん性脱毛症だと言われています。
30代後半から症状を発症することが多いです。
分娩後脱毛症
分娩後脱毛症とは産後脱毛症とも呼ばれ、妊娠初期から出産後に起こるホルモンバランスの乱れによる脱毛症になります。
出産後半年から1年ほどで自然に改善されていくことがほとんどです。
ひこう性脱毛症
ひこう性脱毛症とは、乾燥などによって発生したフケにが原因で炎症が引き起こり、脱毛症になってしまうことです。
普段丁寧にシャンプーを行い、しっかり保湿をすることで防ぐことができます。
牽引性脱毛症
牽引性脱毛症は女性に多い脱毛症で、髪の毛をきつめのポニーテールなどに結ぶヘアアレンジなどで、髪を強く引っ張ることで発症する脱毛症です。
同じ部分に強い負荷が長時間かかることはできるだけ控えるようにしましょう。
円形脱毛症
円形脱毛症とは、自身の毛を作る毛包組織を破壊してしまう自己免疫疾患により、頭髪の一部分が円形または楕円の形で脱毛していく症状です。
症状の悪化によって円形脱毛症が複数発生したり、範囲の拡大や眉毛やまつ毛などの全身に症状が起こる可能性もあるので、早めに対処しましょう。
脱毛症の原因
脱毛症には、さまざまな原因があります。
症状改善のためにはしっかりと原因を見極め、症状に対応することが必要です。
ここでは、主に脱毛症の原因とされている4つの原因を紹介します。
ヘアカラーやパーマなどによる頭皮への負担
頭皮に対してヘアカラーやパーマなどで過度に負担をかけ過ぎることは、脱毛症の原因となります。
カラー材やパーマ液は、頭皮に対して刺激が強いとされています。
そのため、美容室で成分の優しい薬剤を使用するか、カラーリングやパーマを控え、ヘアケアをして負担を軽減させましょう。
食生活
食生活の偏りは、髪の毛の成長を促す栄養不足や皮脂の過剰分泌を引き起こし、脱毛症の原因となります。
栄養バランスを意識した規則正しい食事を心掛けましょう。
ストレス
ストレスの蓄積は、ホルモンバランスや生活習慣の乱れに繋がり、脱毛症の原因となります。
ストレスを溜め込まないように、適度に趣味や運動でリフレッシュするようにしましょう。
ホルモンバランスの乱れや変化
女性ホルモンのバランスが変化することにより、女性らしさを作るホルモンであるエストロゲンの分泌が減り、脱毛症の原因になることがあります。
年齢による変動や出産などで、ホルモンバランスが大きく変化する際には、脱毛症の症状も出る場合があるということを頭に入れておきましょう。
女性に起こる脱毛症の治療方法とは?
女性に起こる脱毛症の治療方法は、主に3つあります。
それぞれの治療方法について詳しく解説していきます。
内服薬
女性ホルモンのバランスを整える薬を服用することで、脱毛症の症状を治療していきます。
主にミノキシジルやパントガールなどの薬を処方されることが多いです。
副作用のリスクもあるので、必ず医療機関に相談しましょう。
外用薬
頭皮に外用薬を塗ることは、副作用が少なく内服薬との併用される方が多い治療方法です。
症状が気になる部分に使用することで、脱毛症の症状を改善することが期待できます。
脱毛メソセラピー
脱毛におけるメソセラピー治療とは、頭皮に直接有効成分を注入する治療方法です。
痛みもほとんどなく、高い効果を実感する人が多いのが特徴です。
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日常の対策で脱毛症を予防しましょう
日常生活の中でも脱毛症を予防できます。
また、脱毛症の再発予防にも効果的なので日常生活を見直してみましょう。
生活習慣
生活習慣を整えることは、脱毛症の予防には有効的なため、一度生活習慣を見直してみましょう。
ここでは3つの習慣について解説します。
食生活
髪の成長のため、バランスの良い食事は重要です。
特にたんぱく質や亜鉛、ビタミン、鉄分を意識的に食事から摂取するようにしましょう。
睡眠時間
充分な睡眠時間を確保することは、成長ホルモンの分泌を促し脱毛症の予防となります。
また、就寝前に携帯をいじることなど、脳に刺激を与えることを抑えて、睡眠の質を高めることも効果的です。
ストレス
適度にストレス発散することは、脱毛症の予防として大切です。
自分自身に合ったストレス発散方法を見つけ、ストレスを溜め込まないように気をつけましょう。
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頭皮の環境改善
頭皮の環境を改善することは、脱毛症の症状を予防することに繋がります。
頭皮環境に悪影響となっている習慣改善を心掛けましょう。
紫外線
紫外線の蓄積は、頭皮の細胞へダメージを与えてしまうので、脱毛症予防のため紫外線対策をしましょう。
日傘や帽子などで、頭皮に紫外線が当たらないようにしましょう。
シャンプー
刺激の強いシャンプーは、頭皮への負担が大きいため刺激の少ない商品を選ぶようにしましょう。
また、シャンプーは洗い残しがないように、しっかりとすすぐことで、頭皮を清潔に保つことができます。
頭皮の血行
頭皮の血行を改善するように、優しく頭皮をマッサージすることは脱毛症の予防として重要です。
頭皮の環境のためにも、血行促進を心掛けましょう。
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女性の脱毛症はさまざまな原因からなる
女性の脱毛症は、ホルモンバランスなどの影響によるものから普段の生活習慣によるものなど、さまざまな原因があります。
それぞれの症状に対して適切な治療方法がありますが、症状の自己判断は難しいため、脱毛を感じたら医療機関を受診しましょう。
受診に抵抗がある方は、女性の脱毛症を専門としたクリニックもおすすめです。
また、普段の生活においてなるべくストレスをためないようにしたり、早寝早起きをすることも効果的です。
病院の受診だけでなく、ぜひ生活習慣も見直してみてはいかがでしょうか。