医療アートメイクとは?タトゥーとの違い

「落ちないメイク」として注目を集めているアートメイク。

眉毛やリップ、アイラインなどの部位などのメニューがあり、SNSなどでも話題になっています。

今回は、医療アートメイクとは何か、体に入れるタトゥーとどのような違いがあるかなどを詳しく解説します。

アートメイクに興味のある方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

目次

医療アートメイクとは

医療アートメイクとは、専用の針を用いて皮膚の浅い層の真皮浅層(0.01~0.3mm程度)に色素を入れ皮膚に直接眉を描く技術です。

通常のメイクとは異なり、皮膚に着色しているため、洗ったりこすったりしても落ちません。

持続効果は人によって異なりますが、約1~3年とされています。

医療アートメイクは医療行為です。

厚生労働省は「針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為は医師法が適応される」と通達しています。

そのため、医療アートメイクは医師免許をもっている方、もしくは医師の監修を前提とした看護師であれば施術可能です。

医療眉アートメイクをおこなうとメイクをする手間が減ります。

たとえば、眉毛にアートメイクを施せば、眉毛を毎日描く必要がありません。

朝のメイク時間を短縮できたり、メイクの出来栄えに一喜一憂したりすることがなくなるのは大きなメリットでしょう。

また、水や洗顔でも落ちないため、汗によるメイク崩れの心配を軽減できます。

一方で、消したくなってもすぐに消せなかったり、費用が10万円前後かかったりするデメリットもあります。

また施術の技術レベルで出来栄えが決まるため、施術をおこなう際は「どこで」「誰に」おこなってもらうかを慎重に検討しましょう。

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医療アートメイクとタトゥーとの違い

医療アートメイクとタトゥーは、大きく3つの違いがあります。

1.皮膚に色素を入れる深さ

医療アートメイクは真皮浅層(皮膚の浅い層)に色素を入れますが、タトゥーは真皮(表皮よりも深い層)まで色素を入れます。

色素を入れる深さが異なると、効果の持続性や色の発色も変わります

真皮はターンオーバーをしないため、真皮に入った色素が薄くなることはありません。

真皮浅層に入れた色素は、肌のターンオーバーによって数年かけて徐々に薄くなります。

医療アートメイクの持続期間が1~3年であるのはこのためです。

2.使用する色素の種類

《タトゥーの色素》

色素の質量や粒が大きく、体内に入るとほとんど分解されません。

真皮層に入っても色が鮮やかに見えるように高発色なものが多いです。金属含有量が多いです。

《医療アートメイクの色素》

色素の質量や粒が小さく、数年かけて体内で分解されるように作られています。

体内で分解され薄くなるが、100%消えるわけではありません。体の色に馴染むような色合いのものがほとんどです。

日本で使用しているアートメイク専用の色素は、アメリカ食品医薬品局やヨーロッパの安全基準を満たす原材料を使用しています。

上記の安全基準を満たした色素は、金属含有量がごく微量のためMRI検査に大きな問題はないと言われています。

3.法律

《タトゥー》

体に模様を彫る行為であり、宗教・風俗の側面が強く、装飾的・美術的な意義のある社会的な習俗という実態があり

医療目的ではないものとされており、法律や資格などはありません。

《医療アートメイク》

平成13年の医師法第17条が改定され、アートメイクは医療行為とみなし、

医師免許を有している人もしくは医師の監督下のもと看護師免許を有している人のみが施術を行えます。

また、着色する目的も異なります。

医療アートメイクはもともとあるパーツ、たとえば眉・リップ・アイラインなどに色を入れ、素顔を美しくみせるための施術です。

一方、タトゥーは肌にデザインを彫り、ファッションの一部として肌を装飾するためにおこなわれます。

医療アートメイクとはさまざまな悩みを解決するもの

医療アートメイクは、美容目的以外にも医療目的として施術される場合があります。

たとえば、抗がん剤治療で脱毛した部分に医療アートメイクを施して毛が抜けてしまった眉毛を描いたり、脱毛したまつ毛の代わりにアイラインを入れます。

また、乳がんの手術で失われた乳輪や乳頭を再現するのにも使用されています。

「医療アートメイクやタトゥーを施しているとMRI検査を受けられない」と聞いたことがある方もいるでしょう。

医療アートメイクやタトゥーの色素には酸化鉄などの金属類が含まれており、画像の乱れや火傷を引き起こす場合があるためです。

しかし、現在の医療アートメイク専用の色素に含まれている金属量は微量のため、MRI検査は問題なく受けることができます。

ただし、MRIを受ける際は担当医に「医療アートメイクをしています」と伝えましょう。

医療アートメイクは素顔に自信をもてるもの

医療アートメイクは、真皮浅層に針で色素を注入する医療行為です。

眉や唇などの元々のパーツに色を補い、好みの色や形に整えます。

洗ったりこすったりしても落ちないため、メイクをしていない素顔にも自信がもてるでしょう。

長持ちする一方で、消したくなってもすぐに消せなかったり、施術者によって仕上がりの良し悪しがきまったりする側面もあります。

医療アートメイクをおこなう際は、正しい知識をもって施術に臨みましょう。

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