抗がん剤による副作用の脱毛などで着用することの多い医療用ウィッグですが、必要だとは分かっていても着用することに抵抗を感じる人もいるのではないでしょうか。
今回は医療用ウィッグの種類や着用方法、そしてお手入れ方法などをご紹介します。
ご自身や、ご家族が医療用ウィッグを検討する際に、ぜひ参考にしてください。
医療用ウィッグはどう着用したらいいの?
抗がん剤治療を受ける多くの方は、医療用ウィッグを利用しています。
これまでウィッグを着用したことがない方は、どのように着用すればよいか分からない方も多いでしょう。
また、ウィッグを普段使いすることに抵抗を感じることもあるかもしれません。
まずは、そもそも医療用ウィッグがどのようなものなのか、そして着用方法をご紹介します。
医療用ウィッグとは
医療用ウィッグは、抗がん剤治療の副作用による脱毛症状に悩まれている方に向けて開発されたものです。
抗がん剤治療を開始すると、2~3週間ほどで脱毛が始まります。
医療用ウィッグを着用することで、脱毛による精神的な負担の軽減や、寒さによる刺激、紫外線などから敏感な頭皮を守ります。
医療用ウィッグは、一般のファッションウィッグよりも肌に優しい素材でできており、軽量で通気性もよく、長く使用しても違和感なく使用できます。
また、生え際や分け目まで自然に見えるため、印象を大きく変えることなく違和感なく仕上げることが可能です。
治療後脱毛の症状が回復するまでの長期間に渡り使用するため、着け心地の良い医療用ウィッグを選ぶのがポイントです。
医療用ウィッグの着用方法
医療用ウィッグを着用する際は、不自然な見た目にならないように綺麗に着用する練習が必要です。
ここでは、ウィッグを自然にフィットさせるための着用方法を紹介します。
まず、医療用ウィッグを着用する際はウィッグ用ネットを先に装着しましょう。
ネットで地毛をまとめて、頭の形が丸くなるように整えながら均等にまとめて着用します。
また、医療用ウィッグのネットには、筒状タイプとキャップタイプがあります。
筒状タイプは両端に穴の空いた形状で、全体的に長くて毛量の多い方におすすめです。
キャップタイプは頭部を包み込む形状で、余分な皮脂や汗を吸収してくれます。
他にも、ウィッグ用ネットには、ナイロンやガーゼ、メッシュ素材などのさまざまな素材があります。
利用する時期や自分自身の肌との相性によって最適な素材を選びましょう。
医療用ウィッグをきれいに着用するコツや便利な機能
抗がん剤治療を受けている間でも、自分自身の好きなヘアスタイルで自分らしさを維持することが可能です。
医療用ウィッグのメーカーによっては、メーカーや美容室にてカットやスタイリングを行うことができまるため、ウィッグが傷んだり髪形を変えたいときは、利用してみるのもいいでしょう。
また、医療用ウィッグをきれいに着用するためには、きれいに固定する必要があります。
医療用ウィッグには、サイズ調整用のアジャスターベルトが付いており、頭とフィットするようにウィッグのサイズを調整することで、風や揺れがあってもウィッグがずれにくくなります。
さらに、ほとんどの医療用ウィッグを提供しているメーカーでは、アフターケアのサービスを行っています。
医療用ウィッグは消耗品のため、定期的にメンテナンスをしっかりと行うことで長持ちさせることができます。
医療用ウィッグを長く着用できるように、日ごろから丁寧にお手入れしていきましょう。
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医療用ウィッグのお手入れのコツとは
医療用ウィッグを毎日利用する際には、お手入れが重要です。
専用のシャンプーにて、夏場は、週に1回程度、冬場は10日に1回クリーニングをすることをおすすめします。
人工毛や混合毛は熱に弱いため、水洗い後に冷風である程度乾かした後に、自然乾燥させていきます。
人毛の場合は、ぬるま湯で洗うことが可能です。
ウィッグだけではなく、頭皮を清潔に保つことも重要です。
頭皮に湿疹やかゆみなどの症状が出ないためにも、清潔にしておきましょう。
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医療用ウィッグを正しく利用していくためには
医療用ウィッグは、正しく着用すれば違和感なく利用できます。
メンテナンスや着用の方法を知ったうえで、医療用ウィッグを検討してみてはいかがでしょうか。
また、しっかりとシャンプーを使うなどして、ケアを行いメンテナンスしていきましょう。
ときにはメーカーにて定期的にお手入れしてもらうことも大切です。
医療用ウィッグのメンテナンス方法を知っておくことで、劣化を少しでも防ぎ、長く利用することができます。
医療用ウィッグは、脱毛症状による心理的な負担を軽減してくれます。
抗がん剤治療と上手く付き合っていくために、医療用ウィッグを利用してはみてはいかがでしょうか。